若者が飛びつく性格診断「MBTI」とは?血液型診断にとって代わる魅惑の“あるある感”韓国で大人気の「MBTI診断」が日本でも大人気。納得感はどれほどのものか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「MBTI診断」をご存じだろうか。韓国で流行したことから、日本の若者の間でもにわかに話題になっているようだ。ある恋愛リアリティ番組では、出演者たちのプロフィールにこの診断結果が書かれるほど浸透している。これまで日本で人気だった血液型診断にとって代わるのではないかと言われるほどの納得感だという。いったい、どんな診断なのか。(フリーライター 武藤弘樹)

韓国で流行中の「MBTI」
日本でもやや流行の兆し

 近頃、MBTIという性格診断が流行っているそうである。ユングの心理学を元にしてアメリカで生まれたものだが、とりわけ韓国で浸透していて、日常会話で使われたり、就活の面接時に頻繁に質問されたりするので、就活生が「自分の性格類型を正直に答えたら合否判定に不利に働くのでは…」と心配になっているその状態が、物議を醸すなどしている。

 このMBTIとはいかなるものなのだろうか。

 最初に断っておくと、日本MBTI協会は日本国内での流行を懸念してか、公式サイトで警鐘を鳴らし、インターネット上で受けられる簡易型診断が流行していることに危惧を表明している。この協会の懸念は、記事の後半で紹介したい。

血液型診断の衰退と
MBTIの台頭

 血液型によって、その人の性格を大まかに分ける診断法がある。

 「A型は几帳面で、B型は大ざっぱで――」というやつで、これは一昔前まで国内を席巻していた、”ちょっとしたお遊び”としてよく使われる性格診断であった。血液型診断は日本で特に流行したようで、海外ではあまり見かけない(国によっては自分の血液型を知らない人もいる)。

 日本で長らく最もポピュラーだったこの血液型診断も、やがて下火となっていった。血液型と性格の関連性について科学的根拠が疑問視され始めた(疑問視する考えが広まった)のが、その根幹たるきっかけと思われる。