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歴史的株高を背景に、2025年度第3四半期の地方銀行の有価証券含み損益は改善した。そこで長期連載『金融インサイド』内の特集『高市政権後の金利急騰で緊急点検!地銀決算ランキング』第4回の本稿では、益出し余力とPBR(株価純資産倍率)を基に、厚い含み益を抱えながらも市場からの期待が低い、投資妙味のある地銀をランキングで公開する。(ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)
歴史的株高が押し上げた株式含み益
それでもPBRが低い地銀に注目
一見すると地味な存在だが、実は巨額の含み益を抱える“金持ち地銀”がある。市場で過小評価されがちな地方銀行の実力を見極める手掛かりの一つが、益出し余力だ。
益出し余力を把握する方法の一つは、保有する株式や債券など有価証券の含み損益(評価損益)をコア業務純益で割ることだ。本業で稼ぐ力に対して、どれだけの含み益、あるいは含み損を抱えているかを示す指標となる(益出し余力の詳細は『益出し余力が小さい地銀ワーストランキング!3位仙台銀行、2位福島銀行、1位は?』を参照)。
実は今回の第3四半期には、地銀が保有する有価証券の含み損益が大きく動いた。債券と株式の含み損益を左右する市場環境が大きく変化したためだ。
高市政権が発足した2025年10月21日時点で、国内長期金利は1.66%だった。それが第3四半期末の12月末には2.06%まで上昇し、わずか2カ月ほどで0.4ポイントも急騰した。
一方、日経平均株価は4万4550円(10月1日)から5万0339円(12月末)へ上昇した。多くの地銀で債券の含み損が膨らんだ一方、株式の含み益がクッションとなり、全体の有価証券含み損益はむしろ改善している。
つまり歴史的な株高を追い風に、含み益を大きく積み増した地銀が少なくないということだ。
そこで、最新の25年度第3四半期決算を基に上場地銀の益出し余力を算出。さらに、株価が割安かどうかを示すPBR(株価純資産倍率)も加味した「株価が割安な金持ち地銀ランキング」を作成した。
計算方法はシンプルだ。益出し余力が大きいほど得点を高くし、PBRが低いほど得点を引き上げる。含み益を多く抱えながら、なお株価が割安に放置されている地銀ほど上位に入る設計である。
地銀株は銘柄数が多く、違いも見えにくい。それだけに、有望でありながら市場に埋もれている銘柄もあるはずだ。次ページでは、益出し余力が大きく、PBRが低い“格安地銀”を一挙に紹介する。







