意気込むビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

「自分には能力がないと思い込む」「失敗を極端に怖れる」「何事も完璧主義」。これらが思い当たる人にはくじけやすい要素があるという。くじけないためのポイントや、くじけない人に共通する特徴を探った。※本稿は、植西 聰著『くじけない心のつくりかた』(あさ出版)の一部を抜粋・編集したものです。

与えられた目標と自分でつくる目標を持つ
「自分の限界」を知る人はくじけない

 途中でくじけることなく、最後までやる気を持って活動していくコツの一つに、「明確な目標を持つ」ということが挙げられます。

 また、その「目標」は、他人から与えられるものばかりでなく、自分自身でつくり上げることが大切です。

 仕事をしていると、他人から与えられる目標があります。

 たとえば、上司から、「今月は、この数字を目指してがんばってほしい」と命じられる目標があります。

 取引先から、「今月までに仕事を終えてほしい」と目標を設定される場合もあるでしょう。

 もちろん、そのような「他人から与えられる目標」も、しっかり意識します。

 しかし「他人から与えられる目標」を意識するだけでは、強い持続力を発揮することは難しいです。

 途中でくじけず、強い持続力を発揮するためには、「他人から与えられる目標」に加えて、「自分自身でつくった目標」もしっかり持つ必要があります。

 たとえば、「上司から与えられるノルマを達成しながら、社内での信用度を高めて、いずれは自分が企画したプロジェクトを成功させる」といった目標です。

 あるいは、「取引先からの要請を着実にこなしながら、いつか自分のほうから大きな商談を持ちかけて成功させる」といった目標です。

 このような「自分自身でつくった目標」をしっかり持つことで、「くじけない心」がさらに強まっていくのです。

<くじけない心をつくるポイント>
「自分ならではの目標」について考えてみる。

「心がくじけやすい」「ちょっと嫌なことがあると、すぐにやる気をなくしてしまう」といった人には、次のような心理的傾向があるようです。

●(何をするにしても)「どうせダメだ」「どうせ無理だ」と決め込んでいる。

●自分を、「これといった能力がない人間だ」と思い込んでいる。

●失敗することを、極端なまでに怖れている。

●過去の失敗体験をずっと引きずっている。

●物事のネガティブな面だけをクローズアップして見てしまう。

●落ち込んだ時に誰にも助けを求めず、一人で悩み続ける。

●何事においても完璧主義である。

 思い当たる項目が二つ以上ある方は、「心がくじけやすい」と言えるかもしれません。

 特に、一つめの「(何をするにしても)『どうせダメだ』『どうせ無理だ』と決め込んでいる」は、「心がくじけやすい人」の典型的な特徴です。しかし、うまくいくかいかないかは、やってみなければ誰もわかりません。