YouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」で、メンタルの病気について発信し続けている、早稲田メンタルクリニック院長の益田裕介氏。インタビュー第6回では、なぜ人は低気圧の時に不調を感じるのかについて話を聞いた。本記事では、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の発売を記念して、1年で最もメンタル不調が多くなるシーズンとその理由について話を聞いていく。【第1回、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回の記事はコチラ】
メンタル不調が多くなるのは、3月、7月、11月
――1年うちに、メンタルが不調が一番多くなる時期はあるのでしょうか?
益田裕介(以下、益田) メンタル不調が多くなるのは、3月、7月、11月とかでしょうか。やはり3月は、年度末でどんな会社も忙しいから如実ですね。7月はゴールデンウィークも終わってしまったし、夏休み前の疲れのピークだからか、患者さんが増えます。
――11月はなぜなのでしょうか?
益田 11月は年末前だからでしょうか。シルバーウィークで耐えていたけど、いよいよ疲れてしまうのが11月という感じなんだと思います。長期休みの少し前に調子が悪くなる方が多い印象です。直前だともうちょっと頑張れるからね。ちなみに、一週間のうちだとやっぱり日曜の夜や月曜は調子が悪くなる人が多いみたいです。
――5月病とよく言いますが、意外と5月は入ってこないんですね
益田 患者さんは多くないけど、5月ぐらいから調子の悪い人が多い印象です。それが7月にバーンとはじけちゃうのではないでしょうか。
春先に不調が増えるのはなぜか
――春先になると不調を感じる人が多くなると言われていますが、関係はあるのでしょうか
益田 あんまり関係はない気がします。例えば躁状態や統合失調症の人は、世の中がバタバタと動くと、その変化に反応して躁転したり妄想が出てきたりすることが多いです。年度が替わって、みんな新しいことが始まるからなんだと思います。たとえ働いていなくても、やっぱり社会的な影響を受けるんでしょうね。
――では、例えば年度の切り替わりが9月だったら、その直前に不調が増えるイメージでしょうか
益田 そうです。もし「不調かも?」と思ったら、目を閉じて呼吸に集中するマインドフルネスを5分間続けられるかどうかでチェックしてみてください。もしできなければ、メンタル不調への対策をするのがいいでしょう。
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(取材・構成 書籍編集局 工藤佳子)