YouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」で、メンタルの病気について発信し続けている、早稲田メンタルクリニック院長の益田裕介氏。インタビュー第7回では、1年で最もメンタル不調が多くなる意外なシーズンとその理由について話を聞いた。本記事では、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の発売を記念して、避けたほうがいい人間関係について話を聞いた。【第1回第2回第3回第4回第5回第6回第7回の記事はコチラ】

高級腕時計を自慢、キメ顔で自撮り……。周囲の人間関係を破壊する、「ヤバすぎる人」の恐ろしい特徴【精神科医・益田裕介氏インタビュー(8)】あなたの周りにはいないだろうか?(Photo: Adobe Stock)

「自己愛的な人」がメンタルを削る

――自分のメンタルを守るために避けたほうがいい人の特徴を教えてください
益田裕介(以下、益田) やっぱり、「自己愛的な人」です。例えば、自己中心的な人、反社会的な人、倫理観が低くモラルが低い行動をする人などがそれにあたります。それと、依存性が高い人も避けたほうがいいですね。そもそも自立してない人と一緒にいるのは疲れてしまう。恋愛で一気に潰れちゃう人とかもよくないですね。

――なるほど
益田 これは当たり前ですが、ギャンブルとかアルコール、違法薬物が好きな人も避けたほうがいいですね。それと、ほんとは言いたくないけど、コミュニケーションが苦手で空気が読めない人も自分が不調に陥っているときには離れたほうがいいかもしれません。

――こんな言動をとっている人は「自己愛的な人」だという例はありますでしょうか
益田 例えば、これ見よがしに高級腕時計をつけてる人や、SNSでも生活の自慢ばかりしてる人なんかは露骨ですよね。自分の写真を加工してSNSにアップしている人、「そんなにキメてる写真載せちゃう?」みたいなキメ顔ばっかりとかね。もう明らかに自己愛的な人は、近くにいると疲れるのではないでしょうか。

店員さんに怒鳴る、どこでもゴミをポイ捨て……

――反社会的な人というのは、ヤクザや半グレの方という意味でしょうか
益田 そこまでいかなくても、時々著しくモラルの低い人がいます。例えば、お店に入ったときに店員さんに怒鳴ってしまうとか、どこにでもゴミを捨ててしまうとか。あまり見かけないように思われますが、多分、20人か30人に1人ぐらいはそのような人がいるんです。そういう人たちを遠ざけてると露骨だし、角が立つから、ほどほどにうまく付き合うのが大切です。

――依存性が高い人はどんな特徴がありますでしょうか
益田 それ、自分でやってよというところまで、相談してきて自分で決められないとか。仕事だったら、「1人じゃ怖いんだよね」とか、そんな理由で相談してくる人です。ねちょっとしてるというか。悩みをずっと聞いてほしいみたいな感じだったりすると依存性が高い人なんじゃないかなと思います。

――コミュニケーションが苦手な人はどんな人なのでしょうか
益田 こっちがイライラするぐらい合わない人は、自分にも相手にもあんまりよくない影響があるんじゃないかなと思います。人間って認知的不協和という性質があって、自分と違うものってすごくイライラしてしまうんです。多様性は認めるんだけど、過度に近づかないほうがいいですね。

――あまりに合わない人とは離れるしかないのでしょうか
益田 例えば、こちらの言っていることを全然理解してくれないとか。10伝えても1も理解できなかったり、誤解したりとかですね。無理に付き合うことで、自分もバランスを崩しちゃうから。かといって、自分と違う人を差別するわけではなく、合わない人とは少し離れるのいいということなんだと思います。

(取材・構成 書籍編集局 工藤佳子)