
通販各社が物流の「2024年問題」を踏まえ、商品の再配達削減やゆとりを持った配達へのインセンティブ付与に本腰を入れ始めた。23年6月に政府が策定した「物流革新に向けた政策パッケージ」では、24年度中に再配達率を半減する目標を掲げており、昨年に引き続き4月を「再配達削減PR月間」とし、関係省庁や宅配、EC事業者等と連携し、再配達削減に向けた取り組みを推進している。「置き配」利用者にポイント付与する制度に関する実証実験も今秋をメドに実施予定で、消費者の行動変容促進が期待されている。(カーゴニュース編集部)
1割の再配達はドライバー6万人の労働力に相当
近年のネット通販の伸びに比例し宅配便の22年度の取り扱いは約50億個にまで伸長。一方で、国土交通省の23年10月調査では、宅配便の個数のうち約11.1%が再配達となっている。約1割の再配達は年間約6万人のドライバーの労働力に相当し、再配達のトラックから排出されCO2の量は年間でおよそ25.4万トンと推計されている。

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