(10)メディシンボールスラム


理由:このエクササイズは上半身全体に負荷をかけますが、私たちにとってより重要なのは、正しいフォームで行うことで体幹に激しいトレーニングを課すことです。

方法:膝を軽く曲げて立ち、腕を伸ばして頭上にメディシンボールを持ちます。腰を前に曲げ、体幹の筋肉を使ってボールを約30cm前方の床に叩きつけます。前のめりにならないよう、腕をしっかり伸ばしましょう。跳ね返ってくるボールをキャッチし、この動作を繰り返します。

バートンのひと言:ほとんどの人は、これを心肺機能の向上のために行っていますが、私はこれが体幹にとって素晴らしいエクササイズだと考えています。人々が激しく速いテンポでボールを持ち上げたり叩きつけたりし始めると、動作のスピードが上がり、可動域が狭くなる傾向があります。

そのため体幹への負荷を増やすためには、下に投げるときに、ほとんどの人がしゃがんだ姿勢になります。ですが本来は、筋肉が伸びた位置まで行く必要があるので、ボールを高く持ち上げなければなりません。

私がクライアントと一緒にこのトレーニングをするときは、リバースランジ(片足を後方に出して腰を落とす姿勢)からボールを叩きつけるようにしています。なぜなら、そうすることで後ろに下がり、骨盤が前に傾いて腕が頭上に上がるようになるから。まず筋肉を伸ばしてから、爆発的な収縮を行うので、お腹に大きな負荷がかかるのです。

(11)ケーブルウッドチョップ

理由:ほとんどのスポーツや日常生活における重要な動作「回転動作」を再現するのに、床に座るのは正しいやり方ではありません。ケーブルウッドチョップは、体幹を強化するそんな回転運動を取り入れるのに最適な方法であり、立った状態で行ってこそより多くの筋肉を鍛えることができるでしょう。

方法:ケーブルをプーリー(滑車)の最も高い位置に設定します。ケーブルの横に立って片手でハンドルを握り、タワーから離れます。足を肩幅に開いて立ち、もう一方の手を伸ばして同じハンドルを握ってください。腕を完全に伸ばした状態で、上半身を回転させながらハンドルを前膝まで引き下げ、後ろ脚を軸にして膝を曲げます。ハンドルをコントロールしながらゆっくりと、スタートポジションに戻します。

バートンのひと言:可能な限り、立った状態でエクササイズを行うようにしてください。なぜなら、皆さんが床に座っている時間はかなり短く、また床に座ってしまうと明らかに回転動作に関与する関節の数が減るからです。日常生活では歩く際には全身を動かす必要があります。

(12)ハンギングレッグレイズ

理由:腹筋を鍛え、体幹の強さと安定性を高めたいなら、ハンギングレッグレイズに匹敵する動作はほぼありません。

方法:懸垂バーを握り、ぶら下がります。脚をまっすぐにして、骨盤を少し後ろに引きます。体幹に力を入れ、太ももが胴体に対して垂直になるまで脚を上げます。力を入れたままゆっくりと下ろし、開始位置に戻ります。

バートンのひと言:懸垂バーから脚が離れれば離れるほど、骨盤を引っ張る効果が高くなります。それができる筋力があるならそれでいいのですが、ほとんどの人はそうではないので、膝を軽く曲げ、つま先を少しだけ内側に向けた状態で行うといいでしょう。

なぜなら、その内旋によって臀部が伸びるからです。これにより臀部のサポートがさらに強化され、股関節屈筋への負荷が軽減されます。本質的に人々がハンギングレッグレイズで苦労するのは、股関節屈筋が硬直して骨盤を引っ張っているためです。