高い家賃なのにいつも満室になる人気物件のつくり方 一芸物件写真はイメージです Photo:PIXTA

本連載の第1回では「相続した実家の土地は本当に無能なのか?」と問題提起したところ、大きな反響があった。昨今は相続放棄を選ぶ人も急増しているというが、もし手放すのなら、できるだけ高値で売却にこぎつけたいもの。そのためには、どんなことが大切になるのか。空き家を売却する際の“一芸”を紹介しよう。(一芸物件専門家/キャリアコンサルタント 井上敬仁)

固定資産税の圧迫に耐えかねて
実家を売却!手取り額の「分かれ目」とは?

 それぞれ郊外の実家を相続し、数年間は空き家として保有してきた2人の人物がいます。AさんとBさんとしましょう。いずれも郊外の立地で、土地は路線価が共に10万円/平米、敷地面積は150平米と、かなり似た条件の物件です。

 家族の思い出が詰まった実家ですが、住む人がいないのに固定資産税を支払い続けていること、建物が経年劣化していくことなどを憂慮し、2人ともついに手放す決意をしました。

 …と、ここまではほぼ同じストーリーですが、結果は両者で大きく異なりました。売却後の手取り額は、Aさんが1000万円、Bさんは1300万円と300万円もの差が出たのです。

 この差は一体、何が原因でしょうか?