どんな子でも、学力は親のかかわり方次第!約25年間にわたって約2000組の親子の家庭環境と進路を見てきた現役小学校教員のヒロユキ先生が、これからの子どもに必要な新しい学力の身につけ方について解説してくれます。*本稿はヒロユキ先生著『中学受験なしで難関大に合格する「新しい学力」の育て方』(青春出版社刊)より一部抜粋・編集したものです。
暗記と反復学習が通用するのはMARCHまで
わが子にはできるだけ高い学力をつけてあげて、できれば「難関大」と呼ばれるような大学に入ってほしい。これは、偽らざる親の率直な希望だと思います。
では、「難関大」と聞いて、一番に思い浮かぶ大学はどこでしょう? 東京大学や京都大学は誰もが認める難関大です。その他の旧帝大といわれる大学も難関大と言われます。私立なら早稲田大学や慶應義塾大学も難関大ですね。
難関大の定義はいろいろありますが、旧七帝大や東京工業大学、一橋大学などの国立難関大学と、早慶の二つの私立大学が「難関大」というイメージです。では、これらの大学に合格するには、どのような力を身につけておかなければならないのでしょうか?
難関大合格に必要なのは、私たち親世代が慣れ親しんだ「暗記・計算・勤勉さ」といった力ではありません。これらの力は、教育の世界では、現在は「知識・技能」と呼ばれ、「従来型の学力」と考えられています。
もちろん、それらの力も必要ですが、それだけでは合格できないのが難関大の難しさ。難関大の合格に必要になってくるのは、「自主性」や「創造力」「モチベーション」などのペーパーテストでは評価しにくい力だからです。
これらの力は、心理学では「非認知能力」、教育学では「新しい学力」と呼ばれています。どこかで聞いたことがある言葉ではないでしょうか。