――うん。付き合いたいと思ったら、まずは告白ってイメージがあるもん。

 そうですよね。異性愛にかぎった話をすると、みなさんの祖父母世代は異性どうしの友情関係がいまとくらべて少なかったので、男の子と女の子が毎日一緒にいると、告白をしなくても自然と互いを特別な関係だと感じ、周りからも「付き合っているのかな」と言われることがあったと言います。ですが、男女共学が増え、異性どうしの交流が盛んになってきたことで、男女ふたりでいても特別なものではなくなってきています。

――趣味が合う男の子の友だちと、ときどき一緒に帰るよ。

 だからこそ、友情と恋愛を区別するために「告白」をすることが、より重要な意味をもつようになってきました。私がおこなった調査では、友だち関係から恋人になる人が増えているようです。なので「友人モードから恋人モードへの切り替え」のために、「告白」をすることがマストだと考えているようでした。

恋人と友だち関係の
「大きな違い」とは?

――友だちとの会話で、「好きな人がいる」って話になると、かならず「告白しなよー」って周りが盛り上げるんだよね。好きな人ができたら、告白しなきゃいけないのかな?

 告白しなきゃいけない、なんてことはないですよ。恋愛に限らず、何事も、自分の気持ちがいちばん大切です。みなさんは、恋人と友だち関係の大きな違いはなんだと思いますか?

――えー、なんだろう。恋人は手をつないだり、友だちよりもいっぱい連絡とったりするとかかな?

 もちろん、これも人によって考え方はさまざまですが、一般的によく言われるのは、恋人どうしになったら、キスや手をつなぐなど親密な触れ合いをするようになる、ということです。あとはデートをしたり毎日一緒に登下校したり、ほかの人と異なる特別な関係を望むのなら、告白は関係をはっきりさせるためにいい方法の一つだと思います。でも、ときどき一緒に帰れるだけでも楽しくて、いまの関係に満足しているのなら、無理に告白をする必要はないのかなと思います。もう一度言いますが、みなさんの気持ちがいちばん大切です。あと、ひとりの時間が好きだったり、友だちとわいわいする時間が楽しかったりして、恋人はいなくても満足している人もいますよね。