この方法は、たくさんの節約本やYouTubeなどでも紹介されているのですが、最初は正直、「そんなにうまくいくのかな?」と疑っていました。
でも、実際にやってみたら、「衝動的な感情や欲望に振り回されないための、基本行動にしたほうがいいかもしれない」と素直に思えたのです。
「アンガーマネジメント」という、対人関係における怒りのコントロール術で有名なテクニックに、「ムカっとしたら6秒置いてから言葉を発する」というものがあります。6秒経てば、怒りは自然に収まるので冷静な対応ができるのです。
それと同じで、衝動的な「ほしい」という感情もまた、時間を置けば静まります。
わたしは特に、この衝動的な「ほしい!」に弱く、かつて衝動買いばかりしていたときは、その瞬間は本気で「これがほしい! わたしにとって必要だ!」と思っていたのに、時間が経つと「あれ? これは買わなくてもよかったものかも……」と後悔の念に襲われていました。
「ほしい」という欲望が高まっているときは、一種のパニック状態に陥っているようなものです。ですから、「ほしい・ほしくない」「買う・買わない」という感情から、距離を置くようにしています。瞬間的に燃えあがった欲望を落ち着かせてから、要不要を冷静に判断すればいいでしょう。
例えば以前に、SABON(イスラエル発のコスメブランド)の店頭でスクラブ洗顔料を試して、「これはとてもいい! ほしい!」と思ったことがありました。でも、5000円くらいする、わたしにとっては高価なものでしたし、その洗顔料を使わなければ生活に困るわけでもありません。
絶対に必要なものではないので、いちど店を出てリストに記録しました。後日、あらためてリストを見返すと、試用したときの香りのよさや幸福感が強くよみがえってきたので、「あ、これはわたしの生活の質を高めるために必要だ」と思って買いに行きました。
逆に、3000円くらいするかわいいスマホケースをネットで見つけて「ほしい!」と思い、リストに書いたのですが、後日見返してみると、あまりピンとこず、リストから削除したこともありました。「これに3000円を使うなら、大好きなつけ麺(1杯1000円)を3杯食べたほうが幸せだな」と思えたのです。
些細なことですが、すぐに買わずに時間を置くことで「本当にほしいもの・必要なもの」に優先順位をつけることができ、浪費を減らす習慣づくりに役立ちます。
Amazonや楽天市場などのネットショップであれば、「ほしいものリスト」や「お気に入り」などの機能があるので、すぐに購入せずそこに登録しておくといいでしょう。
個人的な感覚としては、ほしいものリストに入れた時点で、欲望の半分は消化されている気がします。