組織内にいるか、独立してインディペンデントでやるかにかかわらずです。

 世界中の成功者や天才と呼ばれる人たちも、いきなり大きな成果を出せたわけではありません。生まれながらの才能や資質よりも、環境要因が大きかったのです。

 どんな時代に生まれたかという「タイミング」と、どんな練習環境があったか、どんな人と一緒にチームを組んで切磋琢磨したのかという「ポジショニング」が必要条件だったわけです。

 プロになれる十分条件が、「1万時間以上の練習量」です。

 自分が決めた分野に1万時間を投じて「練習」するのです。1万時間をかければ、どんな人でも、どんなことでも、必ずマスターレベルに達することができます。

 たとえば、ビートルズも突然スターになったわけではありません。下積み時代に、ドイツ・ハンブルクなどで1日8時間以上、1200回のライブをこなしていたそうです。8時間×1200回=9600時間です。

 マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツも、パソコンの黎明期にプログラミングの魅力に取り憑かれ、1万時間以上取り組んだからこそ、起業できた。

 音楽家もスポーツ選手も、プロになった人はみんな1万時間以上、練習していました。

 この「1万時間の法則」は、自分には特別な能力はないと思い込んでいる多くの人に勇気を与えてくれます。誰でも1万時間を費やせば、マスターレベルの技を身につけられると証明しているのですから。

あなたはすでに
プロになっている

「1万時間」と言うと、途方もない時間に思えるかもしれませんが、1年のうち会社にいる200日、1日8時間を投じたとすると約6年。つまり、1つの仕事に6年間携われば、その仕事についてはマスターレベルに達するというわけです。

 もっとがんばって、土日も含めて、がむしゃらに365日「練習」すれば、わずか3年半で1万時間に達することができます。勤務時間以外を使うとすると、1日5時間×200日で10年。どんなことでも10年続ければ、プロになれるのです。