まず、会社で仕事をする上でのマインドを変えましょう。会社に雇われていることは事実ですが、雇われていると考えない。自分自身が、自分を雇用していると考える。会社員であっても、自営業者のつもりで会社と接するのです。

 プロフェッショナルとして高い付加価値を出し、その対価をもらっているという感覚を持つことが大切です。

プロは誰もが
1万時間練習している

 組織内「自営業者」と対極に位置するのが、会社のブランドに頼り、会社に寄りかかり、上司の顔色を見て仕事をする人です。

 そうではなく、「私の上司は社会全体だ」くらいに考えましょう。

 具体的には、会社が蓄積した資産を使い倒し、自分の学びにつなげる。会社をビジネススクールと考えて、自分の能力を徹底的に磨く。社内にいながらも社外に目を向け、いつでもどこでも通用するスキルを鍛え上げるのです。

「そんなことをしたら、社内での立場が危うくなるのでは」

 そう心配する人がいるかもしれませんが、むしろ逆です。能力を着実に身につけて会社に貢献し、さらなる向上意欲を持つ人材こそ、会社も上司も必要とする人材の姿です。

 プロフェッショナル志向を持ち、レアな武器を持てば、個人がブランドになる可能性もある。個人がブランドになれば、そんな逸材を輩出した会社として、会社側にメリットも生まれます。

 そして、そんな人材になれば、会社は手放したくないので、対等な関係に持ち込めます。会社に対して、自分の望む交渉ができるようになるでしょう。

 もう1つ意識することは「プロ」になることです。

 自分はこのスキルや技術でプロになるんだ、という分野を1つ決めましょう。

 ここで言う「プロ」を定義すれば、それは「結果を出せる人」のこと。

 もうすこし詳しく言えば、自分がマスターしたスキルで結果を出せる人です。結果を出せば、通常は結果に応じた報酬が得られますから、稼ぎに反映されるはずです。だから、「プロ」とは「自分がマスターしたスキルで結果を出し、稼げる人」のことを言います。