合格率は約5%。超難関といわれる気象予報士試験に昨年4月、あばれる君は挑戦を表明しました。毎日「朝6時に起きて8時までの2時間。そして夕方から夜にかけて2時間」の勉強を続けて挑んだはじめての試験は「不合格」……。挑戦表明から、試験勉強の日々、試験不合格のその後までを、あばれる君の初エッセイ『自分は、家族なしでは生きていけません。』中から抜粋して紹介します。かずかずの試練を乗り越えてきたあばれる君をもってしても超えられなかった高い壁。合格はできなかったものの、その中で抱いた想いとは?
合格率5%のクソヤベェ挑戦!気象予報士試験(1)
芸人は常に進化し続けなければならない。
テレビに出て、日本のお茶の間の数分間を預かって騒ぎ立てなければならないのだから、一目置かれるために、たゆまぬ努力が必要です。そうなってくると自分の仕事にも活かせて、能力も高まり、履歴書にも書くことができる資格を、手っ取り早く取ってしまおうと思い立ちました。気象予報士試験への挑戦であります。
この挑戦をぶち上げた日に、ニュース番組から密着させてほしいと打診もありました。やる気と自信がみなぎってきました。合格率は約5%。しかし、たいしたことはありません。過去の栄光を自慢するつもりはないですが、僕は何億もいるごった返した親父の精子の中から、母の卵子にたった1匹辿り着いた実力者であります。このすごさがイメージできないのなら、元旦に福男を決めるあの走るやつを思い出してほしいです。とにかく一般人とは格が違うのであります。
勉強を始めます。やればやるほど気象予報士への道のりが遠いことを知ります。ステファンボルツマンの法則だの放射平衡だの参考書に並んでいる聞き慣れない言葉たち……。ぬかるみの中を一歩一歩進むみたいです。勉強は難しいと思いはじめました。
いけんのかこれ? 静かにフェードアウトしたほうがいいかも……。