「AppBlock」は、最初の段階で直近7日間のスマホ使用レポートを作成してくれる。「1日の平均利用時間は何時間だと思うか?」「毎日スマホを何回アンロックしているか?(何回触っているか)」という質問があり、それぞれ「平均利用時間→2時間」「アンロック回数→30回」と答えたら、「実際は3時間、49回」と教えてくれた。また、どのアプリを何時間使ったかも表示され、面白かったので、興味がある人はぜひ試されたい。ここまでは無料の範囲内でできることである。

 他にも、生産性向上をうたった「minimalist phone」や、使用制限を破った際に罰金を200円から設定できる「Digital Detox」といったアプリがある。この種のアプリはたくさんあるので、自分が気乗りするものを見つけることができるはずである。

 これらは「スマホをしっかり管理して、その人に合ったデジタルデトックスを実現させよう」という意気込みのあるテイストだが、もっと単純なものもある。「今から○分間スマホ禁止」と自分で設定するもので、実は筆者にはこうした単純なアプリがかなり効果があった。

 勉強・仕事・作業中についちょっとスマホを触りたくなる衝動を「我慢しようかな」という気にさせてくれるものである。こうしたアプリには、シンプルな画面が使いやすくちょっとしたコラムも面白い「集中」や、設定した時間スマホに触らなければアプリ内で無事に木が育つ「Forest」などがある。

思いのほか手軽に体験できる
デジタルデトックスの「現在地」

「決められた時間内はスマホを触らない」という取り組みは意志の力ひとつでできるもので、たとえばタイマーをセットすればそれだけで事足りるはずのだが、そこに「今スマホを触ると木が枯れてしまう」という一押しの遊び心が加わるだけで、意思が見違えるほど強化されるものだと身をもって知った。

 デジタルデトックスや、アプリ使用制限による生産性向上を目的としたアプリはたくさんあるので、ぜひ有効に活用されたい。

 デジタルデトックス懐疑派ではあったが、軽いデジタルデトックスにも恩恵があることを実感できた。スマホ依存による恐怖を遠ざけるためでなく、即時手にできるメリットのため(筆者の場合なら作業生産性のアップ)に取り組めるのは、デジタルデトックスのお勧めできる点である。各位スマホとの付き合い方を見直しながら、適切な利用を模索していかれれば幸いである。