母に摂食障害を告白したら…

――お母さんのギャンブル依存についてはどう感じていたのでしょうか。

 母親がギャンブル依存症ということは、25、26歳になるまで知りませんでした。

 当時、私は摂食障害で、人間関係がうまくいかないとか、何かあると食べ物を大量に買い込んでいたんです。食べて、吐いて、スカッとして……。そうやって、ネガティブな状態を一時的にやり過ごしていました。

 そのことを母親に伝えた時に、「自分も実はギャンブル依存症だった」と言われたんです。「私も大変なのよ」みたいな感じで。その時初めて、なんでウチにずっとお金がなかったのか合点がいきました。

――本には借金を無心してくるお母さんに反発を抱く様子が描かれています。ところが、ゆかさん自身も社会人になってすぐ、200万円もの借金を抱えてしまったそうですね。

 私、金銭感覚に関しては絶対に母親みたいになりたくなくて。小さい額ですけど、社会人になる前から定期預金や積立預金をしていたんです。社会人になってからも、会社の持株会や投資信託みたいなものに地道に積立をしていました。

「母親みたいにはならないぞ」と思っていたのですが……。ストレスで摂食障害が悪化して、食費だけで月に15万円、20万円とかかるようになってしまいました。

 加えて、嫌なことがあった時に服を衝動買いしたりもしていたので、気がついたら借金が200万円近くに膨らんでいました。

 母親を反面教師にするつもりが、気が付けば自分も借金まみれ。母親と何も変わらないじゃないか、と思いました。