ロジカルシンキングとクリティカルシンキングを
身につける上で重要な「家庭での取り組み」とは

 大学側が、そして企業までもが、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングの力の有無を測ろうとするのは、こうした時代背景に起因すると筆者は考えている。

 ただ、これらの力も、学校や予備校での学習だけでは容易には身につかない。
 とはいえ、筆者の経験則から言えば、家庭で少し意識をして習慣化すれば、しだいに身についてくる能力だと思うので、そのコツを列記しておく。

◇ロジカルシンキングとクリティカルシンキングを習慣化させる方法
○食卓やリビングで、子どもに保護者の仕事の話をする
●失敗談や成功談を語り、どうすれば成功したか、もっと良い結果が得られたかなどの話をする

○1週間に1~2回でいいので、ニュースを見ながら本気の会話をする
●政治や経済のテーマでもいいが、「原油高」「物価高」「芸能やスポーツに関連する社会問題」など関心がありそうな事象を題材に、解決策や疑問に感じた点を挙げて議論し合う

○家族の方針を決める話し合いに子どもも参加させる
●「外壁を塗り直す」「車を買い替える」「家族旅行の行き先を決める」「祖父母を介護施設に入れる」などの話し合いで、「なぜ、この車か?」「どうしてこの場所か?」など、論拠も交えて意見を言わせる