そんな表情の変化を見れば、「この人は学歴にコンプレックスがあるのかもしれない」と気づけます。「学歴について、これ以上話題にしないようにしよう」と配慮できるのです。

 また、「最近、仕事の調子はどうですか?」と聞いたとき、相手が悩ましい顔をしたら、相手が仕事で重大な問題を抱えているサインかもしれません。ですから、「あまり仕事の話題は出さないほうがよさそうだ」と配慮できるのです。

 そのように、「相手が話題にしてほしくないことには触れない」という配慮ができるのも、いい出会いを生み出すコツのひとつです。

しぐさや視線で心は通う

 心理学に、「非言語コミュニケーション」という言葉があります。

 人と人とは「言葉」だけで互いの気持ちを通わせているわけではありません。じつは、「言葉以外のこと」で気持ちを通わせていることも多いのです。

 たとえば、「表情」です。

 人は相手の表情を見ながら、「今、この人はこういう気持ちなのかな」と心を読み取っています。また、言葉にしない形で「今、私はこういう気持ちでいる」と、表情などで相手に伝える場合もあります。

 それが「非言語コミュニケーション」です。

「表情」以外に、「しぐさ」「視線」「うなずき」といったものがあります。ある研究によれば、人と人とのコミュニケーションでは、言葉によって情報をやりとりする部分が35%で、残り65%は、表情やしぐさなど「非言語コミュニケーション」で気持ちのやりとりをしているそうです。

 ここには、人との出会いを「すごい出会い」にするヒントがあります。

 すなわち、「明るい笑顔で相手に接する」「穏やかな表情を心がける」「相手の話を、適度にうなずきながら聞く」「互いにリラックスできるような、開放的な姿勢をとる」といったことが重要なのです。