本当に役立つ情報は、知らない誰かの口コミでもインフルエンサーのPRでもない、実購買データだ。11兆円に及ぶ国内のデータから、消費のホンネに迫る連載。第2回のテーマは、カップ焼きそば「ペヤングを買う人」と「U.F.O.を買う人」の購買行動の違い。それぞれと同時に購入されている商品を分析することで、“愛され方”の違いをデータで可視化した。東と西を代表する「カップ焼きそば界の両横綱」。後編となる本記事は「U.F.O.と一緒に購入される商品」を分析。1位の商品が意外すぎた。(文/カタリナマーケティングジャパン)

※連載「消費のホンネ」は、カタリナマーケティングジャパンが集積する国内のスーパーやドラッグストアにおける11兆円分の実購買データから「消費者の実行動」を読み取り、可視化します。漠然とした「消費者」という言葉に輪郭をつけていく試みです。

東のペヤング、西のU.F.O.

  まずは小手調べ、エリア別の売上を確認してみよう。

 ペヤングの売上の67.4%は東日本で売れており、U.F.O.の76.5%は西日本で売れている。東日本で強いペヤング、西日本で強いU.F.O.という結果だ。かねてから言われてきたような通説が、実際の購買データから可視化されたかたちだ。

 ちなみに、ペヤングは群馬県伊勢崎市に本社を置くまるか食品、U.F.O.は大阪創業の日清食品のブランドだ。創業の地と現在の地域別シェアがリンクしているのは、興味深い。

「U.F.O.」と同時に買われる商品ランキング

 それではU.F.O.と買われやすい商品を見てみよう。

ペヤングはパン派、U.F.O.はコメ派?意外すぎる「愛され方」の違いとは〈U.F.O.編〉カタリナマーケティングジャパンの提供データに基づいてダイヤモンド・ライフ編集部が作成 ※無断転用禁止

 U.F.O.との併買でトップは伊藤ハムのポールウインナー。東日本では馴染みが薄いだろうか……、伊藤ハムの主力商品のひとつで、魚肉ソーセージのいわば畜肉版といった商品だ。

 トッピングや副食としてカップ焼きそばと合わせる人が多いことがうかがえる。

 関西圏では焼きそばやお好み焼きをご飯とともに定食にする食文化があり、その特徴が冷凍チャーハンのランクインに表れている。

【データ取得の定義】
カタリナネットワークに加入している小売店舗(全国のスーパーやドラッグストア)におけるPOSデータの以下期間の購買状況を分析
・2023年6月5日―2024年6月2日
【著者情報】
カタリナマーケティングジャパン株式会社
スーパーやドラッグストアにおける購買データ10兆円分を集積。そこから発見できる市場の動向や消費者の購買インサイトをお届けします。
・会社ホームページ:https://catalinamarketing.co.jp/