エアコンがないと寝苦しい季節がもうすぐやってくる。暑さに苦しむ日本人に追い討ちをかけるように、7月からは電気料金が高騰する。そこで、この記事では電気代の上昇分を相殺するエアコン節約術を紹介する。風量は「弱」と「自動」どっちがお得か?温度を下げる前にできることは?読めば電気代を数千円も節約できるはずだ。(取材・文/ジャーナリスト 村田くみ)
電気料金の爆上がりは
エアコン節約術で相殺できる!
今年も酷暑が予想されるなか、7月から電気料金が爆上がりする。政府が物価高騰対策として続けてきた電気料金への補助金が6月請求分でいったん終了することが主な要因で、東京電力では使用量が平均的な家庭で392円上がって8930円にもなる。
気になるのはこれから使う機会が増える「エアコン」だ。夏場、家庭の1日での電力消費割合を見ても、エアコンは38.3%も占める(資源エネルギー庁調べ)というように生活には欠かせない。熱中症リスクを避けるためにも暑いときには我慢しないで使用したいが、使い方によっては電気代が大変なことになる。
「エアコンを上手に使うと月3000〜4000円程度の節約にもつながります」というのは家電ライターの藤山哲人さん。そこで、藤山さんにエアコンの使い方を教えてもらった。
エアコンを28度にすると
月314円お得
環境省は冷房時の室温は28度を目安としているが、実際はマイナス2、3度の25、26度で設定している人も多いだろう。手っ取り早いのは設定温度を1度上げること。
「例えば、外の気温が31度でエアコンの設定温度を27度から28度まで上げると、943円の節約につながります。この金額は3カ月、ワンシーズンの料金なので、1カ月にすると約314円減となります。今年も酷暑が予想されますので、毎日35度ぐらいまで最高気温が上がることもあるでしょう。そういうときは日中、窓から陽射しを遮るように遮光カーテンを閉めます。さらに、サーキュレーターで部屋中に冷気を循環させると体感温度は2度下がり、しのぎやすくなります」
エアコンの設定温度を上げてサーキュレーターまたは扇風機を併用すると、月約620円もの節約につながるという。冷気は部屋の下、床に近いほうにたまりやすいので、部屋全体を均一に冷やすためにもサーキュレーターの上手な使い方を知っておきたい。