若年層の支持率低下 トランプ氏との差
前回選挙の20ポイント差が1ケタに縮まる
2024年大統領選でのバイデン大統領苦戦が伝えられる。
6月27日のトランプ前大統領とのテレビ討論会では「高齢不安」が露呈したバイデン氏だが、同時に深刻なのが、足元の民主党の伝統的な支持基盤で起きている“離反”の動きだ。
中でも目立つのは、前回20年選挙ではバイデン氏支持に回った若年層の支持率の大幅低下だ。
20年選挙の出口調査で18歳~29歳の投票者では、バイデン氏支持とトランプ氏支持の差は24ポイント(60-36)あったが、直近のニューヨークタイムズ・シエナカレッジの調査(6月28日~7月2日)ではトランプ氏との差は8ポイント(48-40)まで落ちた。特にイスラエルのガザ侵攻以降、若年層を中心とした左派はイスラエル支援を続けるバイデン政権に対して批判の声を強め、また一方で黒人層の民主党離れも目立っている。
だが、こうした若年層左派や黒人層とバイデン氏との距離は政権誕生以来、続いてきた。背景には、コロナ禍とトランプ政権との政権交代を実現したことによる党内結束の理由の喪失や社会福祉の後退など期待した経済政策が実現されていないなどの要因がある。
「バイデン再選」の鍵はこれらの問題をどう立て直すかだ。