日本のカフェチェーンで店舗数トップをひた走るスターバックスコーヒー。スタバといえば、ドリンクのサイズをS・M・Lではなく、「ショート」「トール」「グランデ」「ベンティ」というオシャレな名称にしていることでも知られる。スタバが長らく愛されてきた理由、そして米国での売上減の不穏な背景を探った。(イトモス研究所所長 小倉健一)
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有名財界人「値段高いなあ」でも「おいしいわな」
今回は、スターバックスコーヒーの話をしたい。
言わずと知れた世界的なチェーンで、日本でも1番の店舗数を誇っている。国内に1917店舗あり、2位ドトールの1065店舗、3位コメダ珈琲店の1004店舗を大きく引き離している。ドトールよりも高い値段のコーヒーを出しているにもかかわらず、圧倒的な店舗数だ。
高いのにシェアが1位ということもあり、有名財界人が例えに出すこともよくある。
《モーター大手のニデックの創業者、永守重信・グローバルグループ代表(79)は、24日に東京都内で開いた決算説明会で、京都市内の本社近くにスターバックスの店舗ができたことに触れ、「値段高いなあって、行って飲んだらおいしいわな。やっぱり」と語った》
《「(スタバは)おいしくてサービスが良いから客が集まるわけで、安いコーヒーだから人が集まっているわけじゃない。だからやっぱりそういう経営をしないといけないってことですよ」と安値競争を避け、付加価値のついたビジネスで勝負する戦略を強調した》
そして、私が行く店、行く店、どこも混んでいる。席を取ってからオーダーをしてくれ、ということなのだろうが、それをあきらめざるを得ないほど、お客が列をなしていることがしばしばある。
そんなスタバだが、人はどういうイメージを持っているのだろうか。個人的には特別な用途で使うことがある。