マサチューセッツ州セーレム在住のエデュアルド・タナーさん(37)は昨年、カリフォルニア州サンディエゴを旅行で訪れたとき、午前3時に当時のガールフレンドに起こされた。一風変わったバードウオッチングに出かけるためだ。2人は双眼鏡と図鑑の代わりにスマートフォンを持ち、出発した。外はまだ暗かった。
2人が探していたのは鳥に似た仮想生物「ルチャブル」だ。メキシコ国境近くで目撃されたことがあり、宿泊先のホテルの近くに出現したらしい。
タナーさんは、大人でありながら旅行にスマホゲーム「ポケモンGO」を取り入れる「希少種」の一人だ。ポケモンGOは、ポケモンと呼ばれるかわいいモンスターが現実の世界に重ねて表示される拡張現実(AR)ゲームだ。例えば、丸石で舗装されたローマの通りをぶらついていると突然スマホが振動して、円形競技場「コロッセオ」の近くにレアポケモンが出現する。あとはスマホのカメラで「捕獲」するだけだ。