だが、「そうは言っても声優の誰々はどうか続投してほしい」「他作品でならかろうじて納得できるが、『らんま』には強い思い入れがあるので、令和版はどうあがいても(受け入れるのが)難しそう」など、ファンも苦しげである。レジェンド声優たちが名演を繰り広げた作品だから、ファンのそうした思いもひとしおであろう。
『スラムダンク』の新作映画『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年公開)では、アニメ(1993~96年放送)から声優を一新すると発表されたとき、かなり紛糾したのは記憶に新しい。アニメのリバイバルにおける声優の変更には、必ず制作側とファンの間での葛藤が伴うものである。
「あのキャラ」はヤバいのでは……?
コンプライアンスをどう処理するか
声優や作画への注目のほか、「あの『らんま』が令和ではどう放送されるのか」もファンのもっぱらの関心事である。『らんま』は、水をかけると女性に変身してしまう呪いにかかった男子・乱馬を中心に繰り広げられるドタバタの格闘ラブコメディといった趣きの作品だが、比較的健全とはいえ女性の裸体が露わになるようなお色気要素もあったので、そこが令和でどう処理されるか。
また、作中で強烈な存在感を放つ八宝斎というキャラは、セクハラや下着泥棒、無銭飲食などの常習犯で、コンプライアンス違反のデパートたる存在であり、「令和版アニメで八宝斎はどうなるのか」というネット記事が個別のトピックとして書かれるほど、その取り扱いが心配されている。
【参考】マグミクス 高橋先生も「あかん」 新アニメ化『らんま』で問題キャラ「八宝斎」に心配の声続出?
https://magmix.jp/post/241246/2#google_vignette
このあたりについてファンのスタンスは様々で、「令和だからさすがに各所丸くなるのかな」と純粋に推測している人もいれば、「あの勢いこそ『らんま』の良さなので、忖度せずにやり切ってほしい」と願う人もいる。
完全新作となる令和版、その新情報を解禁する「大発表会」では声優が誰になるかも明かされるようで、これが予定されている7月17日(水)に向けて、ファンはひとまずそわそわ待たねばなるまい。