「あんなクソゲー!」スプラトゥーンにイラつく人が続出するのはなぜか?大人気ゲーム「『スプラトゥーン』。実はイラっとしている人が多かった!?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

任天堂への威力業務妨害で逮捕された男は「あんなクソゲーを世に出したことを後悔させてやる」と書き込んでいたという。「あんなクソゲー」とは、人気ゲームの『スプラトゥーン』のこと。脅迫は行き過ぎにしても、「スプラ」はイライラするとの声はよく聞かれる。人々を熱中させ、ときにイラつかせるこのゲームの魔力は何なのか。(フリーライター 武藤弘樹)

「スプラ甲子園開いたら殺す」
任天堂脅迫の男が逮捕の衝撃

「スプラ甲子園開いたら殺す」と脅迫を行った市職員の男が威力業務妨害の疑いで4月3日に逮捕された。「会場の奴らも殺す」といった投稿を計39回にわたって行い、実際にイベントが中止(延期)になったりもしたのだった。

 報道によれば、男は「あんなクソゲーを世に出したことを後悔させてやる」といった書き込みも行っていたという。

 このニュースが報じられると、男の非道な行為に対する批判に並んで、「スプラは他のゲームに比べてイラつき具合が段違い」といった声が各所から上がった。しかし、「スプラ」をプレイしたことのない人からすると、何がそこまでイラつくのかがわからないだろう。

 脅迫はもちろん行き過ぎた行為にせよ、大の大人たちでも「イラつく」のは確かなのだ。スプラは何がそんなにムカつくのか。スプラ歴9年の筆者がその理由について解説してみたい。

うまくなるほど「殺意」が濃くなる
ゲームデザイン

 まず、「スプラ」は任天堂のゲーム『スプラトゥーン』シリーズの略称である。ジャンルはTPS(サードパーソンシューティング)で、シューターゲーなどとも呼ばれる。これは銃で敵と撃ち合うもので、スプラも敵と撃ち合うが、銃から発射されるのは銃弾ではなくインクである。