ホリエモン発言「泉房穂に1000億円を出せば政権交代」をどう思う?明石前市長“本人”がアンサー!写真はイメージです Photo:PIXTA

安倍派の巨額裏金疑惑で岸田政権が揺れ、政治家の自浄作用が再び問われている。国会議員時代や明石市長時代、裏金を固辞してきた泉 房穂は「政治にはカネがかかる」という定説を真っ向から否定。彼が提示する、献金を受けない政治活動や選挙活動とは、どういったものなのか。本稿は、泉 房穂『政権交代、始まる 炎上上等!タブーなき政治の真実』(光文社)の一部を抜粋・編集したものです。

安倍派の巨額裏金疑惑は
私利私欲政治を一掃する絶好機

 終わりの始まりや。安倍派の巨額裏金疑惑で岸田政権はボロボロ。内閣総辞職も語られるようになった。この際、安倍派は政府から一掃するしかない。

 そして、この問題は安倍派や自民党だけに留まらない。野党も含めた私利私欲政治が根底から問われている。

 まず、「政治にはカネがかかる」というウソに、政治家も有権者もマスコミも毒されている。そのウソが、日本政治の文化になっている。

 その文化を改めるしかない。本来なら、政治家が法整備して、自らルールを作ることが必要。実際、リクルート事件後の1994年、当時の細川内閣が政治改革の名の下に政党交付金制度を作った。

 その前提となったのが、企業・団体献金の廃止やけど、完全には廃止していないし、抜け穴が多い。政治家自らが襟を正すこともない。

 そして案の定、検察は派閥幹部を起訴できず腰砕けに。安倍派が支配していた20年ほど、検察は人事に介入されて忖度せざるを得んかった。これまで悔しい思いをしてきた分、一矢報いてほしいと思ったが、見事に期待を裏切られたね。

 こうなると、最後は国民の力。金権政治家を選挙で落とすしかない。

利権政治を転換するには
政治献金の全面廃止が不可欠

 私利私欲政治から大転換するために何が必要か。まず、政治献金の廃止。税金から政党交付金が315億円も出るんやから、それで十分賄えるはず。日本経済団体連合会(経団運)の十倉雅和会長は毎年、自民に24億円献金していることを「何が問題か」と開き直っていたが、違法でなくとも、見返りを求めているに決まってるんやから、まさに利権政治そのもの。即刻、廃止すべきや。

 何度も言うけど、政治にカネはかからん。私のその主張に対して、野党系の国会議員までもが「地元に事務所を構えたり、人を雇ったりするとカネはかかる」と反論する。でも実際、私はカネをかけずに政治をやってきた。