朝食をしっかり食べて
前頭葉を活性化させる

 中高年以上の人がダイエットを成功させたいなら、食べる量を減らすのではなく、少しずつでいいから、たくさんの種類のものをバランス良く食べることがとても重要です。

 食べる量を減らすと基礎代謝が低下するだけでなく、ビタミンやミネラルなど、体に必要な栄養素まで減らしてしまうため、細胞が老化して、かえって太りやすい体質になってしまうのです。

 特に、朝食をしっかり摂ることが大事です。

 お昼まで何も食べずにいると、前日の夕食から血糖値が下がり続け、昼前には脳が飢餓状態に陥ります。その結果、脳の老化を進めるし、脳が働かなくなってしまいます。

長生きしたいなら食事制限は逆効果?医師・和田秀樹が「肉食・小太り」をすすめるワケ『50代うつよけレッスン』(和田秀樹、朝日新書)

 やはり朝食はしっかり食べて、前頭葉を活性化させておきたいものです。

 私は普段診ている患者さんにも食事制限は勧めていませんが、なるべくたくさんの種類を食べることを勧めています。摂取する食材の種類が減ると栄養バランスが偏ってしまうからです。

 食欲が湧かないという人がいたら、まずは自分の食べられるもの、自分の好きなものを我慢せず食べることをお勧めしています。

 今、脳が食べたいと思っているものに素直に応じて、幸せを感じながら食を楽しむことが大事だからです。