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 たとえば地元の後援者が議員会館を訪れ、永田町に近いホテル・キャピトル東急のORIGAMIというダイニングへ連れていくとしましょう。ここの牛丼は5945円です。食後にデザートとコーヒーを頼めば、1人1万円です。

仕事ができる人に共通する“グレーな領収書の切り方”、佐藤優が語る「水がキレイすぎても魚は死ぬ」佐藤優氏 Photo by Wataru Mukai

 吉野家や松屋で牛丼をおごってもらっても感謝の念は湧きませんが、6000円の牛丼なら話は別。「この先生のために頑張ろう」という気持ちになるものです。

――後援者が一度に10人来れば、10万円の出費ですね。使途が公開されない政策活動費は、そうした支払いに充てられていると?

 政治に飲み食いは付き物なんです。商談を考えてみればわかるはずですが、会議室での面会や、ましてZoomでの会議では、深い話などできません。

 ビジネスパーソンでも、仕事上の支出なのに領収書を取れない場合があるでしょう。それをプライベートな支出の領収書と付け替えた経験が一度もないのは、全く仕事をしていない人だと思います。