投資写真はイメージです Photo:PIXTA

新NISAを始めるにあたり、一体どの企業の株を買ったら良いのか?ここで大事になってくるのが「4つの着眼点」だ。すなわち、(1)参入障壁が高い(2)業界1位か2位(3)市場シェア3割以上(4)利益率が高い「ストック型ビジネス」。この条件を満たす、押さえておくべき「大型銘柄」を紹介する。本稿は、配当太郎『新NISAで始める!年間240万円の配当金が入ってくる究極の株式投資』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を抜粋・編集したものです。

「稼ぐチカラ」「安定感」「実績」の
3つが揃う4業種とは?

「稼ぐチカラ」+「安定感」+「実績」のある企業を選ぶ基準として、私は第1弾の著書『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』の中で、次の4つの着眼点を紹介しました。

(1)参入障壁が高い4業種(銀行、商社、通信キャリア、保険)の企業
(2)業界の第1位か第2位の企業
(3)市場シェア3割以上の企業
(4)利益率が高い「ストック型ビジネス」の企業

 こうした基準を満たす企業は、その多くが日本を代表するような有名企業であり、その株は「大型銘柄」と呼ばれています。

 私は次のような4つの業種が注目に値すると考えています。

 この4業種に共通するのは、「ストック型ビジネス」をはじめとして、いずれも利益率の高い事業を展開していることです。

 ストック型ビジネスとは、長期利用を前提としたサービスを提供して、継続的に収益を得るビジネスモデルを指します。

【注目業種(1)銀行】
利益を積み上げて株主に還元する意識が高い

 銀行業界は参入障壁が高いだけでなく、「お金」で「お金」を稼ぐという圧倒的な強みを持っていますから、日本の資本主義経済が続く限り、その「稼ぐチカラ」が大きく衰えることはないと考えています。

 ここでいう銀行とは、「メガバンク」を指しており、地方銀行は含まれません。

 地銀の場合、向こう10年間くらいで何らかの再編が起こって、好結果が生まれる可能性もありますが、現時点では未知数の部分が多いように思います。

 メガバンクで注目しているのは、業界トップで三菱UFJ銀行を傘下に持つ「三菱UFJフィナンシャル・グループ」(8306・証券コード:以下同)と、第2位の三井住友銀行を傘下に収める「三井住友フィナンシャルグループ」(8316)です。

 バブル崩壊(1991年)や、リーマン・ショック(2008年)では厳しい局面もあったメガバンクですが、無事に難局を乗り越えただけでなく、三菱UFJフィナンシャル・グループは、100年に一度といわれる2008年の金融不安の中で、米国モルガン・スタンレー(世界的な金融機関グループ)に出資して連結子会社「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」を設立するなど、世界レベルのタフな腕力を示しています。