この両グループは、現在も積極的な海外展開を進めており、利益を積み上げて株主に還元する意識も高いため、安定的な配当金の増加が期待できると考えています。

世界的に有名な投資家が持つ
「日本の5大商社株」

【注目業種(2)商社】
安定的に「稼ぐチカラ」を持っている

 商社とは、輸出入貿易や物資の販売を業務の中心とする企業のことで、幅広い商品やサービスを扱う「総合商社」と、特定分野に特化した「専門商社」に分けられますが、ここでは総合商社を対象としています。

 総合商社は、日本特有の業務形態とされ、海外の投資家の間でも「SOGO SHOSYA」と呼ばれて認知度が高まっています。

「投資の神様」と呼ばれる世界的に有名な投資家ウォーレン・バフェットが、三菱商事(8058)、三井物産(8031)、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、丸紅(8002)という5大商社の株を所有していることは、世界中に広く知られています。

 2024年2月には、バフェットが「純利益の3分の1を配当に回し、内部留保の大半を事業投資や自社株買いに使っている」と5大商社を絶賛したことで、配当株投資の観点から見ても、注目度はさらにアップしています。

 総合商社は、「ストック型ビジネス」のカテゴリーには入りませんが、先に商品やサービスを作らないとか、在庫を抱える必要がない……という意味では、他の3業種と共通した強みを持っています。

 世界中で地下資源の「権益ビジネス」を展開していることも、総合商社の大きな特徴といえます。

 その中でも、業界トップの位置にある三菱商事は要注目の大型銘柄です。

 圧倒的な稼ぐチカラを持っているだけでなく、2024年1月に1株を3株に株式分割して、以前と比べて買いやすくなりました。

 その安定的な稼ぐチカラから判断して、三菱商事は長期保有に適した銘柄の一つと考えています。

【注目業種(3)通信キャリア】
ストック型サービスを中心に高い収益力を誇る

 通信キャリア業界は、スマホやケータイを中心に利益率の高い「ストック型サービス」を提供していますが、それを核として金融など幅広い事業にも手を広げており、高い収益力を誇っています。