これらのデータによって、「この企業は増配になりそうだな」とか、「もしかすると増配は厳しいかもしれないが、減配はないだろう」など、自分なりの予想を立てて、今後の展開を考えたり、次の一手を検討したりしています。

 株を管理することによって、その企業の現状や「増配」の可能性を予測することができますが、相当に手慣れているか、時間的に余裕がある人でなければ、すべての企業を細かく管理するのは難しいように思います。

 あまりにも銘柄数が多くなると、チェックの目が行き届かなくなり、どの株をどのくらい買い増していくか……という判断に影響が出ます。

 そうした状態が続くと、自分が買っていない銘柄にあれこれと目移りすることになり、迷走を余儀なくされてしまうのです。

 配当株投資で大切なのは、株を管理して企業の健康状態がわかったら、後は企業の優秀な経営陣や社員に「すべて任せた!」という気持ちで腹を決めて、次の3つの気持ちを強く持つことです。

(1)株を買って持ち続ける
(2)株を買い続けて、持ち株を増やす
(3)企業を信頼して、増配を信じる

 配当株投資は、基本的には「ほったらかし」であることが魅力ですから、株の管理さえきちんとしたら、あとは余計な心配をせずに、仕事に集中するなり、家族との時間を楽しむなり、自分の趣味に没頭すれば、毎日の生活をエンジョイできます。

 新NISAを上手に活かすことで、配当株投資の推進力が高まれば、その楽しさはさらにパワーアップすることになります。

 次の項では、配当株投資の成長エンジンである「増配」の魅力と推進力について、詳しくお伝えします。

新NISAを最大に活用するポイントは
「いかに増配を手に入れるか?」

 配当株投資の一番の楽しみであり、最大の醍醐味となるのが配当金の「増配」です。

 増配とは、企業が持ち株数に応じて株主に還元する配当金を、前期よりも増額することをいいます。

 企業の株を買って、株を持ち続けるだけで、年間配当金が勝手に増えていくのですから、これほど嬉しく、頼もしいことはありません。

 新NISAを活用して、非課税の恩恵を受け続けるためには、「いかに増配を手に入れるか?」が大事なポイントとなります。

 ここでは、配当金ダルマを大きく育てるための「成長エンジン」の主軸となる「増配」に焦点を当てて、その魅力や注意点などを掘り下げます。