父はラップ、子はクイズ王に挑戦!
打ち込めることでトップを目指せ
――一般的に子どもが思春期になると、親子の会話は減ってしまうと思うんですが、RG家がそうならなかった理由は?
そうならないように、色々と心がけていることもありますよ。例えば、かっこいい父親というか、多少は尊敬の眼差しを持ってもらう方が良い関係になると思うんです。だから、子どもが好きなフリースタイル・ラップバトルの仕事を引き受けたりもしました。最初はあまり得意な分野ではなかったので迷ったんですが、この仕事をきっかけに、子どもとの会話がさらに広がりましたね。
――そういったかっこいい姿を見せていると、息子さんが芸人を目指そうとなったりしませんか?
まだ、そういう話は聞いていないんですが、本人がなりたいのであれば応援しますよ。お笑いライブを観に行ったりはしているみたいなんで。でも、やるからにはトップを目指してほしい。自分のことをダサいって思うような人間にはなるなよ、と。
教育では、そこを大事にしていますね。実は長男が小さい頃、僕の思いとしてはスポーツで活躍してほしいと思って、いくつか習い事もさせたんですけど、そっちはあんまり興味がなかったみたい。
でも、高校生になって、クイズ王の伊沢(拓司)さんを見て、クイズにめっちゃハマってから、クイズ研究会に入って部長になって、『東大王クイズ甲子園』で2位になりました。そうやって、心から打ち込めるものを見つけて、トップを目指して頑張った。親の役割は、サポートだなって思います。
――となると、勉強が苦手な子は勉強をせずに、好きなことに打ち込んだ方がいい?
そう思いますね。周りの家庭を見ても、親がサッカーや野球をやらせても、子ども自身が心から好きじゃないと、なかなか成果に結びつかない。でも、子どもが自主的に見つけた好きなことだったら、驚くように成長したりする。
だから、勉強が嫌いなら無理にしないでいいと思います。必ずしも良い大学へ行くばっかりが正しいわけじゃない。YouTubeやTikTokに没頭しているなら、徹底的にやってみてもいいかもしれない。実際、稼げる人も中にはいるし、本人もそっちの方が幸せになれると思います。嫌なことはさせない方が絶対に伸びますよ。
――親として、「将来は、こんな社会人になってほしい」という思いはない?
マジでないですね。自分が好きなことを突き詰めてほしいだけです。逆に、お金がなくて生活が苦しくても、ダサい生き方だけはするなよっていう思いだけかな。
なんかこんな話ばかりすると、「理想のパパですね」って言ってもらうこともあるんですけど、ちょっと子どもにビビってるというか、嫌われたくないから媚びてるだけかも(笑)。結果的に、うちの子は進学校に行きましたけど、芸人になりたいんだったら芸人でもいいんです。吉本興業じゃなくて、人力舎さんに入りたいっていうなら、それはそれで応援しますよ(笑)。