日銀次回利上げ「年内」「年越し」「ない」説が激突!専門家5人が金利の行方を大予想Photo:PIXTA

利上げが市場混乱の契機となってしまった日本銀行。今後の金融政策のかじ取りにはこれまで以上に慎重さが求められるだろう。追加利上げの時期はいつか。政策金利はどこまで上がるのか。5人の専門家に日銀の金融政策動向を検証してもらった。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

追加利上げに前向き発言で市場混乱
火消しに追われた日本銀行

 日本銀行の植田和男総裁は、政策金利の0.25%への利上げを決定した7月31日の金融政策決定会合後の記者会見で「経済、物価が想定通りなら金利を引き上げていく」と明言した。

 しかし、その日銀の利上げが契機となり、8月5日には1ドル=141円台まで急速な円高が進行。日経平均株価は4000円以上下落し、3万1000円台を付けた。

 日銀は火消しに追われ、内田眞一副総裁は8月7日の北海道函館市の講演で、「金融市場が不安定な状況で、利上げをすることはない」と断言した。

 その後、株式市場は値を上げ16日には日経平均株価が3万7000円台を回復。円の対ドルレートも140円台後半で推移しており、市場は一応落ち着きを取り戻した。

 とはいえ、市場の混乱に拍車を掛けた米国経済の後退懸念など不透明な材料が少なくない。日銀の今後の金融政策のかじ取りは、今回の混乱を見れば分かるように、市場に大きく影響する。

 そこで、ダイヤモンド編集部は日銀の金融政策動向について、5人の専門家にアンケートを実施した。次なる利上げはいつか、政策金利はどこまで上がるのか。次ページではアンケートの詳細を一挙公開する。