一気に飲むと血糖値が急上昇し、それを抑えるためにインスリンも急激に大量に出てきます。そして、急激に上がった血糖値が急降下しているのがわかるでしょう。

 血糖値が急降下すると、だるさや眠気などさまざまな不快症状が出て慢性疲労を蓄積させます。

 また、血糖値が上がれば糖尿病のリスクが高まるのはもちろん、インスリンをたくさん出さねばならない状態が繰り返されることで膵臓が疲れます

 まさに、悪いことだらけです。

 一方、同じ量の糖質でも、少しずつ摂ると血糖値の変動が少なくなります。

 このことから言えるのは、「食事は規則正しく1日3食」という教えに囚われないほうがいいということです。「1日3食」の教えが生きるのは、毎食「腹八分目」を守れるような人たちです。

 ひどい空腹を我慢して、どかんと食事を摂るくらいなら、ちょこちょこ間食したほうが利口です。

 もちろん、3食がっつり摂った上で間食したのでは食べすぎです。間食した分は食事からさっ引いて、1日の摂取量自体は変わらないようにしてください

カシューナッツは
糖質が多いので避けたい

 また、「間食イコールお菓子」という思い込みも捨てる必要があります。

 疲れ知らずでいるためには、「なにか食べてもあまり血糖値が上がらない」という状況に身を置く必要があります。

 甘いお菓子はもちろん、小麦を使ったスナック菓子は血糖値を上げるので極力、制限しましょう。

『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)
牧田善二 著

 間食には、総菜類やサラダ、チーズ、豆腐、魚の缶詰などがおすすめです。

 手軽さにこだわるなら、無塩タイプのナッツがいいでしょう。

 ただし、カシューナッツは糖質が多いのでNG。アーモンドやくるみ、ヘーゼルナッツなどを中心に選びましょう。

 加えて、ナッツは産地をしっかり確認してください。いい加減なところから輸入されたものは、添加物やカビなどの心配があります。

 今は、JAS認証(有機)のものも出回っているので、購入するときの1つの目安としてください。