物価高対策の「消費税減税」は大間違い、衆院選圧勝の高市政権が背負う重い“公約”Photo:Anadolu/gettyimages

圧勝も課題は山積、消費減税はできるか
効果は一時的、発想自体が誤り

 総選挙が終わり、自民党が単独で3分の2の議席を得る歴史的な勝利を収めた。だがこれから高市早苗政権がなすべき課題は山積みだ。

 まずは第一に、総選挙のために国会審議が遅れた2026年度予算案の成立に全力を挙げなければならない。

 第二に、総選挙で公約した施策を実行する必要がある。とりわけ消費税減税は大きな話題となったものであり、これをどう処理するかが問題だ。

 第三に、財政膨張に歯止めをかけることによって、将来の財政運営の基礎を作り、長期金利の上昇を抑える必要がある。

 第四に、新しい国際秩序の確立のために、国際的な枠組みの成立に貢献する必要がある。とりわけ中堅国の連携によって、自国第一を掲げるアメリカのトランプ政権をはじめとする大国の横暴に対抗する仕組みの成立に努力する必要がある。

 自民党圧勝の背景には、「強い経済」実現を掲げる高市経済政策への期待があったと思われるが、とりわけ公示直前に高市首相が物価高にあえぐ家計支援として前のめりになって打ち出した「飲食料品の消費税2年間ゼロ」は、高市政権が取り組まざるを得ない政治状況に置かれている。

 だが、そもそも消費税率を一時的に下げても、恒久的な物価高騰対策にはならない。

「消費税率の引き下げで物価高騰に対処する」という発想自体が間違っているので、消費減税で物価抑制の効果を得ようとすれば、さらにむちゃな政策が必要になる。

 選挙で圧勝をしたが、首相は重い課題を抱え込んだ。