ダイエットで運動を頑張るより「ざるそば」「お茶漬け」の方がはるかにラクで合理的なワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

ラクに減量したいなら、運動よりも、食事制限で摂取カロリーを抑えたほうがはるかに効率的だ。たとえば、500kcalを消費するには1時間のジョギングが必要だが、1食をかつ丼から海鮮丼に変えるだけで摂取カロリーを約500kcal浮かせることができる。具体的な数字と例を見ながら、合理的なカロリー管理方法を学ぼう。※本稿は、清水 忍『ロジカルダイエット 3か月で「勝手に痩せる体」になる』(幻冬舎新書)の一部を抜粋・編集したものです。

「2か月かけて10キロやせる」には
1日5時間の超人的ウォーキングが必要

「運動ではやせられない」と言われても、にわかには信じられない方もいらっしゃるかもしれません。そこで、具体的な数字を挙げながら検証してみることにしましょう。

 仮に、2か月かけて10キロやせたい人がいたとしましょう。

 体脂肪1キロがどれくらいのカロリーか、みなさんはご存じですか。答えはだいたい7000kcalです。これは、体脂肪1キロを落とすには7000kcalを消費する必要があるということ。

 すなわち、10キロやせたいのであれば、7万kcalを消費しなくてはならないわけです。2か月60日で7万kcalを減らすには、60で割って、1日に約1167kcalの消費が必要ということになります。つまり、1167kcal分の運動を60日間継続すれば、10キロに相当する7万kcal減を達成できるというわけですね。

 では、1167kcalとは、どれくらいの運動で消費できるのか。

 まず、ウォーキングの場合です。人にもよりますが、ウォーキング30分で消費されるカロリーがだいたい120kcalほど。1時間歩けば倍の240kcalということになります。1時間で240kcalの消費ということは、1167kcalを消費するには、1日に5時間ほど歩かなくてはいけないことになります。

 次にジョギングのケースも見てみましょう。ジョギング30分ではだいたい250kcalくらいのカロリー消費量です。1時間なら倍の500kcal。ということは、1167kcalを消費するには、1日に2時間走ってもまだ足りないということになります。

フルマラソンを2回走っても
体脂肪1キロ分すら落ちない

 そこでみなさん、考えてみてください。毎日5時間のウォーキングができるでしょうか。毎日2時間のジョギングができるでしょうか。

 これを60日間続けることができるなら、ウォーキングやジョギングによって2か月で10キロやせることも可能です。しかし、お分かりのように到底達成できそうにないノルマですよね。普通に日々仕事や家事をしている人であれば、これだけの時間と労力を運動に費やすということ自体、非現実的な計画でしょう。