9月に米利下げへ、パウエルFRB議長の発言から「今後の政策金利引き下げ幅」を徹底予測!ジャクソンホール会議に出席したパウエルFRB議長 Photo:Bloomberg/gettyimages

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はジャクソンホール会議で、9月の利下げ開始をほぼ明言した。インフレ率については「目標に近づいている」とする一方で、「これ以上の労働市場の減速を歓迎しない」と語り、金融政策の軸足は物価から雇用に移った。今後の利下げ幅とそのペース、日米金利差縮小に伴う為替相場の先行きについて分析した。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

次回9月FOMCでの
利下げ開始をほぼ明言

「政策を調整すべき時が来た」。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、主要国の中央銀行の首脳や経済学者が集まるジャクソンホール会議で語り、9月17~18日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げをほぼ明言した。利下げを実施すれば、2020年3月以来となる。

 7月のFOMCでパウエル議長は「政策金利の引き下げが早ければ9月の会合で実施されるだろう」と発言していた。今回は、さらに歩を進めた形だ。

 今後の利下げのペースはどうなるのか。何がそれを決定付ける要因となるのか。

 次ページでは、インフレや雇用情勢を検証するとともにFRBの利下げのペース、幅を予測する。