組織体制図はピラミッドのように書かれることがよくありますが、その組織ピラミッドを横に倒すようなイメージを持ちましょう。
リーダーが偉い、という環境をつくるのではなく、リーダーを含めた組織やチームがフラットに働ける環境を作るのも、リーダーの重要な仕事の一つです。
「偉そう」にすることには何のメリットもないどころか、むしろデメリットしかない、ということを肝に銘じておきましょう。
血の通った人間を
理論だけでは動かせない
リーダーの仕事は、理屈だけではうまくいかないことばかりです。いくら王道を知り、セオリー通りに実践しても、うまくいくとは限りません。
なぜでしょうか。
それは、リーダーの仕事が「人を相手にする仕事」だからです。
十人十色という言葉があるように、人はそれぞれ違います。
Aさんに対してはうまくいった接し方が、Bさんには効果的でない、ということもあります。また、先週のAさんはモチベーションが高かったけれど、今週はなぜか低く、何を言ってもネガティブに受け取られてしまう、ということもあります。
互いの性格や相性の問題もあるでしょうし、その日、その時の気分に左右されることもあるでしょう。プライベートで深刻な問題を抱えていて、仕事に打ち込めないメンバーもいるかもしれません。
このように、同じ人でもその日のコンディションによって違いが生じるのですから、違う人であればなおのこと。リーダーの画一的な対応でチームがうまく回るはずがないのです。