近年、就活市場で人気が高まるコンサル業界。採用試験に臨む就活生や転職者から大きな支持を集める本がある。『問題解決力を高める 外資系コンサルの入社試験』だ。大手コンサルティングファームで出題された入社試験を取り上げ、実践的な問題解決思考をトレーニングする1冊だ。本稿では本書から一部を抜粋・編集して「フェルミ推定の例題と解答例」を紹介する。
フェルミ推定で論理的思考力と説明力が試される
フェルミ推定とは、「一見予想もできず捉えどころのない未知の値を、いくつかの手掛かりを使って論理的に推論し、短時間で概算すること」です。
解答するためには論理的思考力や説明能力などの総合的な「地頭力」が求められるため、コンサルティングファームの採用選考において最頻出問題となっています。
初めて取り組む人には難しく見えるかもしれませんが、回答の手順を頭に入れ、有名コンサルティングファームの問題に挑戦することで、論理的思考力や説明能力が自然と身につき、無理なく解けるようになります。
では、さっそく次のフェルミ推定問題に挑戦してみましょう。
コンサルの入社試験に挑戦
面接官:
工事現場で利用されているショベルカーの国内市場規模を推定してください。
(一般的なショベルカーの1台あたりの平均単価は500万円、耐用年数は10年と想定して構わない)
【回答のヒント】
・ショベルカーは、どのような工事現場で稼働しているのか、具体的にイメージしましょう(建物を建てるとき、道路工事のときなど)。
・ショベルカーが稼働しているような工事の件数は、年間どの程度あるのか考えてみましょう。建設工事の件数であれば、住宅やオフィスが国土面積のどの程度の割合を占めていそうかを検討してみるとよいかもしれません。
・工事現場でショベルカーはどの程度稼働しているのか具体的に想定しましょう。
※最終的な数字の正確性よりも「どう考えるか?」が問われています。