マンションの財務状況を
知るための2つの資料
入居時にマンションがどれだけ素晴らしくても、その後の管理次第では居住快適性や資産価値を低下させることにつながりかねない。
自分たちのマンションが適切に管理されているのか、その財務状況はどうなっているのかを知る手がかりとなるのがマンションで毎年開催される通常総会(定期総会)で作成される「(総会)議案書」と呼ばれる書類だ。総会では前年度の収支報告が行われるが、その際、議案書の資料として付される書類に「収支報告書」と「貸借対照表」がある。
会計の知識をお持ちの方ならご存じかもしれないが、この2つについて簡単に触れておこう。
「収支報告書」は、1年間の収入と支出の詳細、つまり、「お金の流れ」を記した書類である。そして「貸借対照表」は、管理組合の中にある資産、負債などを示す書類で、BS(バランスシート)とも呼ばれている。
この2つをチェックすることで、管理組合の財務状況や運営の健全性が見えてくる。そこで今回は将来的なリスクを含めた「マンション管理の現状」を判断するための3つのポイントをお伝えしていく。