近年、日本には不動産バブルが到来し、住宅購入は大きな注目を集めている。しかし、そんな最中マイナス金利の解除が決定し、そろそろ家を買おうかと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、再編集してお届けする。

内見Photo: Adobe Stock

 家探しをしていて「中古マンションもいいかも」と思っている人は多いのではないでしょうか。中古マンションであれば、予算内でお気に入りのエリアに住める確率は格段に上がります。ぜひ、前向きに検討してみてください。

 ただ、同時に「中古マンションはなんだか不安」「どこを見て判断したらいいのかわからない」というお問い合わせもよくいただきます。

 今回は中古マンションを選ぶ際のチェックポイントをご紹介します。

中古マンションは見た目の印象に惑わされてはいけない

 中古マンションは新築に比べると当然古いです。特に人が暮らしていた部屋の中を見たときにそう感じる人は多いでしょう。

 加えて、ほとんどの物件が居住中なので、家具や家電が設置してあります。そのため現所有者の暮らし方で専有部の印象が大きく変わります。

 ですから、家具や家電の設置に惑わされないようにすることがポイントです。荷物の多さや整理整頓具合も現所有者によって大きく異なりますので、収納の奥行なども内見では把握しづらいケースもありますが、間取り図や寸法を参考に、自分たちが住む場合のイメージをしましょう。

 また、築年数によっては、部屋をパッと見たときに即座に「古い」と思うかもしれません。その印象に大きく影響を与えているのが、壁と床の2つです。しかし、中古物件の場合、入居時に壁と床を張り替えることがほとんどの場合可能です。加えて、この2つを替えるのは大きなリノベーションにもならないため、費用も抑えつつ部屋の印象をグッと新しくすることができます。

 そのため、中古物件の内見に行く際は、現在の様子や間取り図からわかる寸法をもとに、どこをリフォームすれば自分が納得する家になるのかを考えると、内見時の見た目の古さに惑わされることなく、部屋のポテンシャルを見極めることができます。