そんな中の一つがマッセ・バルク案件。関西で最も有名だったバブル紳士の末野謙一氏がつくった不動産会社、末野興産が200棟以上のビルを抱えたまま破綻したのだ。裁判所から選任された更生管財人がマッセという社名に変更。RCC大阪にとっては最大債務者の一つであり、マッセから最大限の回収を図ることが最重要任務だった。
200棟のうち、100棟以上あったミナミのバービルを順次処分し、2002年には保有資産はオフィスビル16棟と賃貸住宅36棟の52棟にまで圧縮されていた。
そこで管財人はこの52棟を入札方式によって、腹をすかしている米国ファンドに一括売却して更生計画を終了することをもくろんだ。
52棟全部が違法建築物件
さらに反社勢力、右翼などが使用
入札に呼ばれたのはケネディクス含めて3社。ケネディクスは2000年以来スポンサー(投資家)をやってもらっている米国穀物メジャーのカーギルジャパンに相談したところ、もう1社別の投資家を連れてきて共同で取り組むことになった。2カ月間で52物件のある程度の価格査定を行い、応札しなくてはならない。2002年の大阪の夏はことさら暑かった。