早速当時のUFJ信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)に打診。信託が違法物件の信託受託に協力してくれれば、RCC大阪の債権回収額は6億円以上増える。そもそもRCCは税金投入しているので、国民の血税を6億円も節約できる、などと強引に説得した。
当時大阪では信託方式を使った不動産の売買はほとんど事例がなかったが、更生管財人マッセの代表弁護士が大阪地裁を見事に説得してくれた。こうして2002年10月末になんとかクロージングまでこぎつけた。
ゲームプランとしては、表面利回り18%で取得した52棟を、3年間かけて表面利回り13%で売り抜ける。ローンの期間も3年だから、違法物件とはいえ3年間で52棟売らなくてはならない。
それにしても52棟もあると賃貸借契約の数(テナントの数)だけでも2600件近い。東京からの遠隔操作では無理な件数だ。そこで、ケネディクスは大阪営業所を開設、東京からアセットマネジャーを2人送り込むとともに、売主であるマッセからも従業員が3、4人来ることになり、大阪でアセットマネジメント業務を始めた。