ビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

ビジネスなどで圧倒的な結果を残すハイパフォーマーたちは、普通の人となにが違うのか。その一つが、己の「勇気」を計画的に育み、習慣化できることにある。ハイパフォーマーたちはなぜリスクを感じながらも行動することができるのか。そして、彼らが絶対に口にしない言葉とは。※本稿は、ブレンドン・バーチャード著、和田美樹訳『世界3万人のハイパフォーマー分析でわかった 成功し続ける人の6つの習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)の一部を抜粋・編集したものです。

誰かが恐怖に立ち向かうことで
勇気は周りに伝染していく

「勇気は、怖いもの知らずであるということではなく、恐れを感じながらも行動し、成し遂げることだ」というマーク・トウェインの名言には、心理学者たちも同意している。しかし、勇気を発揮しているうちにやがて恐れを感じなくなることは、多くの領域で起こり得る。

 たとえば、心理学者たちは、パラシュートの訓練生のほとんどが、初めて飛行機から飛び降りるときは恐怖を感じ、勇気を振り絞る必要があるが、繰り返すうちに自信がついてきて、怖さを感じなくなってくる。

 やがて、飛行機から飛び降りるという行為が、日常的に感じられ、爽快ですらあり、もはや恐怖を感じることはなくなる。研究では、爆弾処理班や、兵士、宇宙飛行士も同様である――すなわち、恐怖に直面する経験を積めば積むほど、恐怖やストレスを感じなくなることがわかっている。

 この現象は誰にでも生じる。何かの成功体験を積めば積むほど、慣れていく。だからこそ今からもっと勇気ある人生を生きることが重要なのだ。恐怖に立ち向かう、自分を表現する、人助けをするといった行動は、やればやるほど、楽に、ストレスを感じずにできるようになる。