JYPのガールズグループが歌った「独島ソング」とは

 騒動に巻き込まれたのは、TWICEやNiziUなどが所属するJYPから、2022年にデビューした6人組ガールズグループ「NMIXX(エンミックス)」である。彼女たちが出演したYouTube番組の中で「独島は我らの領土」(通称:独島ソング)という歌を歌ったことが、日本でXなどのSNSを中心に炎上したのだ。

 日韓関係やK-POPに関心のない人たちから見れば、こうした騒動も「なぜ、騒がれているのか?」「何が問題なのか?」と疑問に感じるだろうし、そもそもこの曲を知らない日本人も多いだろう。

 NMIXXの歌う曲は「ミックスポップ」(ジャンルが違う音楽を組み合わせて曲をつくる)だということで、それにちなみ、番組内で四つの曲を組み合わせた曲を歌う、という企画を行ったもの。SHINeeの「Lucifer」や童謡「ワニの群れ」などと組み合わせて「独島は我らの領土」を歌う、という内容だった(もう一曲は、ポケモンの歌のように聞こえる)。下の動画の20:49あたりから、司会者に促されてNMIXXのメンバーがひとりずつ順番に歌っているのがそれだ。

「独島は我らの領土」は1982年の曲で、テンポがよくキャッチーなメロディで、韓国では子どもも知っている有名な歌だ。「独島(トクト)」は、韓国が領有権を主張する竹島(島根県)の韓国名で、歌詞は「誰がなんと言おうとも、独島は我らのものだ」という内容である。

 この曲を歌ったNMIXXに怒りの矛先が向けられ、「反日アイドル」「JYPに失望した」「NMIXXのファンをやめる」といった日本人のコメントがネットで見受けられた。一方で、NMIXXだけを叩くべきではなく、番組の進行や、事務所(JYP)にも配慮がないといった擁護の意見もあった。