いつまでも出世できない「三流のリーダー」が無意識にやっている部下への行動とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

リーダーの重要な役割は
「部下の長所を見つけて生かす」こと

 リーダーの重要な仕事の一つが、部下の長所を見つけて生かすことです。

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 部下にはいろいろなタイプがいます。優秀な人。メンタルが弱い人。やる気がある人、その逆の人……いろいろな人がいて、いろいろな長所や短所を持っている。

 リーダーは、それぞれの人がチームの中で長所を発揮して生かす場をつくらなければなりません。そのためには長所や短所をきちんと見ておかなければならないのです。

 なぜなら、チームはお互いの長所を生かしながら、お互いの弱点をカバーできるからです。一方、個人は自分の弱点を自分の力でカバーすることはできません。それがチームと個人の大きな違いです。

 例えば、レポートを書くことは得意だけれど、人の前に立って話すプレゼンが苦手という人がいるのなら、その人にはレポートを書くことに専念してもらい、プレゼンは別の人が担当すればいいのです。

 もしその人がレポートを書くことが得意という長所に気づいていないようなら、リーダーや周りの人がそれに気づき、長所を褒めることで気づかせる。それもリーダーの仕事です。そのためにも注意して長所を見る習慣を持たなければなりません。

 さはさりながら、長所を見つけて生かすことは大原則ではあるけれど、例えば接客業の会社で対人関係が苦手という人が能力を発揮する場は限られてしまいます。採用の際には、能力を見極めないと、お互いが不幸になってしまいます。