「ハムより薄い」とも言われる女の友情。でも、それって本当?女性たちのキャリアと友情に関するインタビューを多数行っているミレニアル世代のジャーナリストであり「英国のジェンダー先駆者50人」にも挙げられている著者が「女性同士の友情」をめぐる俗説を取材や学術的考察をまじえて考察。「息苦しくない」友情のあり方を提案する。※本稿は、クレア・コーエン著、安齋奈津子訳『女友達ってむずかしい?』(河出書房新社)の一部を抜粋・編集したものです。
友達兼ビジネスパートナーの秘訣は
「相性のよさ」と「妥協」
友情と仕事を融合させるとは、いったいどんなことなんだろう。
それを知っている女性のひとりが、パンドラ・サイクスだ。
パンドラは現在、ポッドキャストの人気番組『High Low』にドリー・アルダートンと共に出演している。両想いのふたりは、熱いファンを獲得しており、このファンたちによって〈#friendshipgoals(理想の友情)〉ハッシュタグがSNSで拡散されている。なかには、親友たちのスマートフォンの登録名をパンドラとドリーに変えた女性もいるくらいだ。なかなかの熱狂ぶりである。
パンドラとドリーは仕事を通じて知り合った。パンドラがドリーに、現在は閉鎖されたフェミニスト向けウェブサイト〈The Debrief〉の記事の執筆を依頼したのだ
パンドラになれそめを話してもらった。
「その後、友達デートをセッティングされて、5時間ただしゃべりまくりました。すごくいい友達になれたと、すぐにわかりました」。
ふたりが友達兼ビジネスパートナーとして上手くいっているのは、相性のよさと妥協のふたつが揃っているからであり、なにか特別なことをしているわけではないそうだ。