「左中間の一番深いところへ放り込んでいるんです。それも、あの長い手足を自由自在に扱っている。あんなに手足が長いと持て余す選手が多いんですけど、苦もなくバットコントロールしているし、飛距離もすごい。もう、異次元の選手でした。プロ野球選手がプロ野球選手を評価するときって、実際に目にして評価するものじゃないですか。プロの第一線で活躍しているバッターでも、あんなふうに角度をつけて左中間へ放り込めるバッターは見たことがなかったので、練習を見ただけで、これはエライのが入ってきたなと思いました」

 バッターとしてだけではない。

 ピッチャーとしての大谷の投げるボールをブルペンで受けたときも、鶴岡は18歳の大谷に圧倒されたのだという。

「近いんです。デカくて手が長いから、めちゃくちゃ近く感じる。これは普通に投げたらバッターは打てないだろう、と思いました。実際、入ってきたときを比べたらピッチャーとしての凄さはダルビッシュ(有)のほうが上です」