「去年は6月頃から、すごくいい感覚を長いこと維持できたのがよかったんですが、その状態をシーズンの始めから発揮して、最後までフルで維持できるかと言われたら、そういうわけにはいかないし、そこが難しいところです。しかも周りを見ても、メジャーのピッチャーは年々、球は速くなるし球の動き方も大きくなっています。
球は強くなる一方なので、自分がもっと上に行かないと……上に行ってやっと同じくらいの数字になると思っています。今年はリーグも変わるし、見たことのないピッチャーとやることも多くなる。バッティングはタイミングと距離感をベースにして、その次に自分がどう動きたいかというところへ続いていくものなので、相手を知らないというのは去年までとは大きく違うところだと思っています」
契約最終年である10年後の
自分をイメージするようになった
――大谷さんがメジャーでずっと目指してきた「コンパクトにブォーン」というスイングは完成に近づいているんですか。
「振り出しのところで改善したいなというところがあるので、課題はそこですかね。もっとシンプルにしたいのに、まだ動き出しで必要のない動きがあると思うし……でも完成形は去年の延長線上にありますから、やっぱり去年の感覚を出していくことが一番で、そこに何をプラスしていけるか、というふうに考えています」