緩和局面入りした米国経済
2025年後半には実質成長率2%台に
米連邦準備制度理事会(FRB)は9月17~18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、主要政策金利を0.5%ポイント引き下げ、4.75 ~5.00 %とすることを決めた。
2020年3月以来、約4年半ぶりの利下げだ。
すでに8月のジャクソンホール会合での講演で、パウエル議長は「政策を調整する時が来た」と発言するなど、9月FOMCでの利下げ自体は事実上予告済みだったが、利下げ幅については、市場では通常の0.25%と予想する声も多く、見方が割れていた。
大幅な利下げが決定された背景には雇用の下振れリスクが高まっていることが挙げられる。とはいえ、雇用者数の伸びは月10万人台を維持しており、7月の解雇率も歴史的な低水準だ。雇用は底堅いことから、先行きの米国景気も緩やかな減速にとどまり、年明け以降、景気は持ち直し、実質GDP成長率は来年後半には前期比年率+2%台に高まると予想している。
今会合のような大幅な利下げは一時的であり、利下げペースも加速しないとみる。